なるほど!くもん出版
教えて!先生 0歳からのことばの知育Q&A 第2弾 ~「KUMON TOY Baby」シリーズ~
2019/12/18 19:10

「0歳から、おもちゃと絵本で、ことばかけいっぱいの親子の時間を。」をコンセプトとした「KUMON TOY Baby」シリーズ。
「0歳からどうして“ことばかけ”が必要なの?」「具体的にはどんなことを話したらいいの?」
「KUMON TOY Baby」の開発過程でママ・パパから出てきた様々な疑問を集め、発達心理学、教育心理学を研究されている先生方にお答えいただきました!
第2回目は、子どもの発達、絵本などに関する研究をされている田島信元先生にお聞きしました。
白百合女子大学 人間総合学部 発達心理学科 教授 田島信元先生
0歳×ことば Q&A
Q1 0歳に知育って必要?どんなことができる?
知育というと、お勉強や特別な働きかけをするイメージがあるかもしれませんが、0歳の知育とは、そういったことではありません。知識を増やしたり、思考力を伸ばしたりといった「学び」には、まず土台となる力、好奇心やコミュニケーション力が必要です。
0歳の知育は、日々の生活や遊びの中で、楽しく「ことばかけ」をして赤ちゃんとやりとりすることです。
そうしたやりとりが “学びの土台となる力”を育み、将来的に知能を育むことにつながります。
0歳であっても、人と人とのコミュニケーションの基盤となるのは、「ことば」です。
赤ちゃんは、おなかの中にいる時から外の音を聞いており、生まれた時から、自分なりに考えながら、親のことばを聞いて取り入れています。
また、0歳代後半くらいから、赤ちゃんは、「体験したことを、頭の中でイメージして再現する」=「考える」ということができるようになってくるのですが、「ことば、音」はそのきっかけとして大きな役割を果たしています。「でるかな~」ということばかけや、ラトルの音をきっかけに、「ラトルを振るとボールが出てくる」というイメージが頭の中で再現されたり、「のーせーて」ということばかけで、車の絵本を思い出したりといった感じです。
ですから、日常でいろいろな楽しい「ことばかけ」をして赤ちゃんとやりとりすることが、0歳に必要な知育なのです。
① 一人芝居!「自問自答」パターン
ママ・パパが「これ何かな?くまさんだね」「くまさんは、どこにいるのかな?ここでした!」と「疑問→回答」をことばにしてあげます。赤ちゃんは、実は生まれた時から、身のまわりの物に対して「これは何だろう?」と考えているので、「疑問→回答」のパターンは赤ちゃんの思考の流れにも合っています。また、疑問形の抑揚は心地よく、注意を引きやすい形式でもあります。
② リレー会話!「共話」パターン
赤ちゃんが絵本のくまちゃんをバンバン叩いたら、「くまちゃんいたねー。一番上にいたねー。」と続ける、というように、赤ちゃんの行動や反応につなげて、ことばかけしてあげます。
③ 実況中継!「代弁」パターン
赤ちゃんがくまちゃんを見つけられたら、「やったー!見つけたよ!ここにいたんだね。見つけられてうれしいね。」というように、赤ちゃんが思っていそうなことを代弁してことばにしてあげます。
また、活動の終わりに、活動のまとめとして、因果関係を言語化するようなことばかけもよいでしょう。例えば遊んだ後に「おうちを開けたら、くまちゃんが出てきたね」といったことばかけをするといった具合です。
こうしたテクニックは、絵本をアレンジして読むときにも使えますね。
Q 一人遊びをしているときは、かまった方がいいの?そっとしておいた方がいいの?
0歳代は特に、一人遊びをしていたら、ぜひかまってあげてください。遊びにことばをそえたり、新しい遊び方を見せてあげたりすることで、赤ちゃんの体験が広がります。ただ、9か月ごろから、かまおうとすると「手を出さないで!」という反応がかえってくることがあります。それは、「ママ・パパといっしょにやったことを一人でやってみている時」などです。そういった反応が返ってきた時は、成長の証。しかし、必ず赤ちゃんの方からママ・パパに働きかけてきますので、それまでは待ってじっくり見守りましょう。
0歳×絵本Q&A
Q 絵本の読み聞かせって、0歳にはどんな効果があるの?
まずお伝えしたいのは、0歳代にとっての絵本は、「ことばを使った親子のやりとり」をするための道具であるということです。しっかり読み聞かせよう、絵本の内容を伝えようとする必要はありません。赤ちゃんの興味、反応に合わせて、自由にアドリブを入れてOKです。ですから、効果として一番に挙げられるのは、コミュニケーション力ということでしょう。
また、第二の効果として、日常生活だけでは出会えない「ことば」に触れることで、0歳代の語彙の発達にも結び付きます。
そして1歳代以降は、想像力、創造力を育むことにもつながっていきます。
Q 絵本を読み聞かせても、触ったりなめたりして、絵を見ていない。どう対応するのがよい?
0歳代の絵本は「親子のやりとりのための道具」です。読み聞かせなきゃいけないと思う必要はありません。赤ちゃんは興味のあるものを、まず触ったりなめたりします。「絵を見ず触ったりなめたりする」というのは、絵本という物体に興味がある証拠です。「あら、おいしいの?ママもパクパク、サンドイッチかな?何がはさんであるのかな?あら、中に絵が描いてあるよ。」などというように、絵本の中身に興味を持たせる導入にしてもよいですね。
Q 読み聞かせている途中で、興味がそれて動いてしまう。どう対応するのがよい?集中させるには?
0歳代は、一つのものへ短い時間しか注意を向けられないので、それは当たり前の行動です。数ページでも聞いていたら、十分絵本に興味を持っている証拠です。絵本の途中で興味が移ってしまうのは、絵本の何かに触発されて、やりたいことができた、注意がそちらへ向いたという発展の行動であることも多いのです。こうした時の対応としては、2パターン考えられます。
一つ目は、そうした発展を尊重して、「何をしたくなったの?」と付き合ってあげる方法。絵本自体に興味を失ったわけではないので、また機を見て絵本に注意を向けさせてあげるとよいでしょう。
二つ目は、注意が移っても、楽しそうに読み続ける方法。絵本自体を見ていなくても、読み聞かせの声は聞いています。例えば、ママ・パパが、自分で自分に読み聞かせするつもりになって読んでみてはどうでしょうか。子どもは、親が興味のあること、楽しいことに興味を持ち、集中するものです。
0歳ですと、一つ目の方法がよりおすすめです。成長とともに、二つ目の方法もお試しください。
Q おもちゃと絵本が連動していることに、どんな効果があるの?
例えば、ラトルで遊ぶと、実体験により「振ったらボールが出る」「ひっくり返すとなくなる」などといった感覚的運動的なことがわかるようになっていきます。それから、絵本を読むと、遊んだラトルに、「ボールちゃんがぶつかっちゃって、あいたたた~」などといった、+αの情報がつき、ラトルに対するイメージが発展します。
さらに、また遊ぶときに「ボールちゃんぶつかったら痛いのかな?」「帰っちゃったね、ばいばーい」などとことばかけすると、絵本とおもちゃの相互作用で、どんどんイメージがふくらんでいき、おもちゃだけで遊ぶよりも、遊びがグンと豊かになります。
「KUMON TOY Baby」シリーズは、おもちゃと絵本の相互作用で、ことばかけや遊びを広げていってほしいという願いのもと作られました。0歳代は、ママ・パパが赤ちゃんへことばかけをするきっかけとして、1歳以降は成長とともにお子さま自身が想像を広げるきっかけとして、楽しんでくださいね。
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