ベストレビュー
しみじみとした切なさ
息子が学校で借りて来ました。 不思議なタイトルとほのぼのとしたイラストに惹かれて読んでみると、情感のあるお話でした。 かんこは、風助さんという不思議なおじいさんを拾ってきます。おじいさんが空き地の平たい石の上に座っていて足をくじいていたからです。 その日からその不思議なおじいさんは、かんこの家に居ついてしまうのです。 かんこの家では岩手に住む一人暮らしの祖父が亡くなったこともあり、その不思議な老人が祖父に重なったのかもしれませんね。 実家で同居ということが難しい時代、晩年はどうしても一人で暮らすということになってしまいます。 実際、私の母もそうでした。そんなことを重ねて読むと、尚更この老人のことがほおっておけなくなる家族の気持ちがわかる気がします。 この老人がどんな人であったのかは後半わかりますが、かんこの家で楽しく過ごせた時間があってよかったなあと思えました。 ほのぼのとした話の中に、しみじみとした切なさも同時に感じました。
[あらすじ]
3年生のかんこは、ある日空き地の平たい石に座っていたおじいさん、風助(ふうすけ)さんと知りあった。お兄ちゃんが拾ってきた子犬と同じようにさびしそうな目をしているので、かんこは風助さんを「拾って」家に連れて帰るのだが・・・・・・。
[内容紹介]
ふしぎな老人、風助さんと主人公かんこの心の交流をえがく物語です。
発売年月:
2010年
05月
在庫状況:
品切れ中(重版未定です)
ISBN:9784774317489
商品コード:34521
NDC:913
判型:四六判縦
本体サイズ:縦19.5×横13.4×厚さ1.8cm
重量:273g
ページ数:128
対象:小学中学年から