ベストレビュー
『おやゆびたろう』と『おやゆびこぞう』
子どもができない夫婦がやっとさずかった親指の大きさの男の子。 大切にそだてられたおやゆびたろうの冒険と、持ち帰った富の話が、とても情緒があって、日本的昔話だなと感じさせられました。 でも、このお話、グリム童話の『おやゆびこぞう』とストーリーがちょっとにているところでも印象的です。 ヨーロッパにも日本にも同様の昔話があったということなのでしょうか。 『おやゆびこぞう』の主人公が、馬の耳に立って声をかけながら馬を繰るところは同じ。 『おやゆびたろう』は魚のおなかに入ってしまうのですが、『おやゆびこぞう』の場合はオオカミのおなかの中でした。 似ているけれど違うのは、『おやゆびこぞう』が活劇であるのに対して、『おやゆびたろう』は日本的で激しさは少ないというところでしょうか。 読み比べてみると面白と思いますが、子どもを思う親心は共通でした。
[あらすじ]
親指くらいの大きさのおやゆびたろうはいたずらな男の子。ある日、稲刈りから帰る途中、馬の耳から転げ出て、あやまって川へ落ちてしまいました・・・。
[内容紹介]
昔話は時代を超えて、多くの子どもたちの心をひきつけてきました。子どもがはじめて出会う本のひとつとして、昔話を正しく語りつぎたいという思いから、本シリーズが生まれました。文・監修は昔話研究の第一人者、小澤俊夫先生。耳で聞いてわかりやすい昔話本来の語り口を忠実に再現しています。読み聞かせに最適な、読みやすくテンポの良い文章です。
発売年月:
2006年
11月
在庫状況:
販売中
ISBN:9784774311968
商品コード:29264
NDC:913
判型:A5判横
本体サイズ:縦14.9×横18.4×厚さ0.8cm
重量:191g
ページ数:48
対象:幼児から