くもん出版トップ > “創り手”のメッセージ > Vol.37「いい夢ひとつおあずかり」著者に聞く!
2007年8月10日
「いい夢ひとつおあずかり」著者に聞く!

夢と現実の世界を行き来して
夢を預ける銀行を舞台にくり広げられる、楽しい幼年童話が刊行されます。絵本〜読書への橋渡しとなる1冊です。著者の小松原さんに作品への思いを聞きました。
小松原宏子さん

『いい夢ひとつおあずかり』
小松原宏子/北見葉胡・画
「あの夢、また見たい!」と思ったことはありませんか? そしてときどき、「あんな夢、見たくなかったなあ…。」と思ったことは?
悪い夢を見たときは、「ああ、ほんとにバクに食べてもらっちゃいたい!」と思います。でも、すてきな夢を見たときは、何回も思い出しながら、いろいろアレンジするのが私の楽しみです。もうちょっとこうだったらよかったな、とか、あの夢の続きがこうなるといいな、とか、今度はこういう夢がいいな、とか。
そうやってひとりで遊んでいるうちに、いつのまにか「夢銀行のバク太郎」のアイデアがうかびました。そして、お話を書いているうちに、なんだか、自分がつくりあげた夢の世界と、現実の世界を、自由に行き来しているような、楽しい気持ちになってきました。
ストーリーを考えているあいだ、私は、バク太郎のように、お話の世界を自由に動かすことができるかな、と思っていました。でも、創作にとりかかり、いろいろな登場人物が動き始めると、書いている本人までが、次はどうなっちゃうんだろう、と、はらはらしてしまうのがふしぎでした。
とんでもない悪役として連れてきたはずの「悪魔の手下」も、とちゅうから、だんだんかわいそうになって、「彼も幸せになってもらいたいなあ」と思うようになりました。だから、モナちゃんのおかげで、優しい人間に戻れたときは、ほっとしました。
このお話が新聞に連載されたとき、読んでくれた人たちが、「夢銀行が、ほんとうにあったらねえ。」と言ってくれました。今、私も、心からそう思っています。そして、これからも、バク太郎やモナちゃんたちが私のつたない筆をひっぱって、お話の世界をもっともっと広げてくれるといいな、と思います。
著者プロフィール
小松原宏子
1960年東京都生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒業。「ぼくの朝」で第13回小川未明賞優秀賞受賞。本書は著者初めての単行本。
いつか、どこかで、街角をふと曲がったとき、ほんものの夢銀行に出会うことがあるかもしれません。みなさんと私と、どちらが先にバク太郎を見つけることができるか、競争してみませんか?
(写真:水戸孝造)
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