2005年9月1日
「脳を鍛える大人の名作読本シリーズ」の編集担当者に聞く!

1字1字にこめた作家の思いを読み取る
日本の名作文学をふりがな付きの大きな文字で読む、「脳を鍛える大人の名作読本」シリーズ。最新刊が2005年8月末に刊行されました。編集担当者の熱い思いをお聞きください。
くもん出版 編集部 原 健太郎

「脳を鍛える大人の名作読本」シリーズ 川島隆太・監修
読者の熱い要望で実現化したシリーズ
--刊行されるきっかけは何でしたか?
原:くもん出版に「脳を鍛える大人の音読ドリル*」という書籍があります。名作文学の冒頭部分の音読と漢字の書き取りをし、脳のトレーニングを行うというものです。この商品をご利用いただいた方から「こういうのが読みたかった」「冒頭だけでなく全部読みたい」という声が続々と届きました。私たちも、脳のトレーニングという形で「読書」にふれた方々に、より積極的に読書に関わっていただきたいとの思いで、刊行をスタートしました。
- *「脳を鍛える大人の音読ドリル」のご案内はこちらをご覧ください。
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モニタリングを行い、紙の質や色、文字の大きさなど、高齢者の方でもストレスなく読めるように工夫しています。
この仕事ならではの厳しさとやりがい
--このシリーズでは全てふりがながふってありますね?
原:この本は、最初の1ページは音読してもらうことを前提にしています。つまり「字を読ませる」責任が私たちにはあります。だからこそ、漢字には全てふりがなをふると決めていたのですが、それがこれほど大変だとは思わなかった……。

最新刊『脳を鍛える大人の名作読本11山椒魚・木の都』は2005年8月に刊行。
例えば5巻に収録している「走れメロス」の中に「床」という字が出てきます。「ゆか」or「とこ」? 基本的には、最も信頼するに足るといわれる個人全集をもとに、最初に発表された雑誌などまで遡って調査します。が、全てにふりがなはふられていない。この時もそうでした。教科書も調べましたが、各社様々。さあどうするか。あえてふらない、というのも1つの見識だと思います。しかし、「音読」をしなさいとうたう本書でそれはできません。
そこで、このシリーズでは、専門家に助言をいただきながら、文意から判断し、最終的には編集部で読み方を決定しています。この場合は「とこ」としました。こうしたところに、今までの仕事にはない厳しさを感じましたね。1字1字にこめられた作家の思いを何とか読み取ろうと必死でした。読者はもちろん、作者も裏切りたくない、そんな気持ちで編集にあたっています。

私の母も、この本がきっかけで読書の楽しさを思い出し、文学少女復活といったところのようです。
読書の楽しさ・喜びをもう一度
--読者のみなさんに、最後にひとこと!
原:この本をきっかけに、読書の楽しさを思い出してもらえたら嬉しいですね。ご年配の方にも読みやすい書籍のラインナップが充実することで積極的に読書の喜びを享受し、心豊かな生活を送られる方が増えることを夢見て、今後も出版し続けていきたいと思います。
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