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くもん出版トップ > 絵本のたから箱 > Vol.17『エヴァはおねえちゃんのいない国で』

2006年5月1日

Vol.17『エヴァはおねえちゃんのいない国で』

大好きな姉の死に直面した少女の、悲しみからの再生を描いた絵本が2006年6月に刊行されます。この絵本を授業で取り上げられた関戸昭子先生のメッセージをお届けします。

文:ティエリー・ロブレヒト
絵:フィリップ・ホーセンス
訳:野坂悦子

エヴァに自分を重ねあわせて
〜『エヴァはおねえちゃんのいない国で』の読み聞かせを通して〜 関戸昭子   


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大好きなお姉ちゃん。もしもいなくなってしまったら……。

エヴァと子どもたちの距離

 『エヴァはおねえちゃんのいない国で』の読み聞かせを聞いた小学6年生の子どもたちは「死」をどう受けとめたのでしょう。

 一番多かったのが、次のような感想でした。

 「ぼくにも姉がいるけれど、いつもケンカばかりしている。“もし、お姉ちゃんがしんだら”なんて考えたこともない。けど、そうなったらどうにかなってしまうと思う」「一人っ子だからわからないし、想像できないけれど、犬がいなくなったらと考えると悲しすぎてそれも想像できません」など、自分の近しい存在を具体的に思い浮かべて「エヴァに自分を重ね、エヴァに近づきエヴァと同じ状態になってしまうだろう」と書いていました。

死をあつかう本はタブー?

 死は、永遠の課題です。なぜならだれにとっても未知の世界だからです。死をあつかう本を子どもたちに紹介することを躊躇する人もいます。しかし、読んでいると読んでいないとでは、救われ方に大きな違いがあるように思います。本による経験や本がくれた想像力が、近しい人の死を受けとめる支えになってくれると、わたしは思います。

本で「死」を乗り越える

 自分の「死」は、多分「死」で終わりです。本が本当に支えるのは、残された人かもしれません。

 本でさまざまな形の「死の哀しみ」を体験することは、身近な人の「死」に直面した時の自分を必ず支えてくれると、今は、断言できます。

 この文章を書いているたった今、近しい人の突然の逝去を知らされました。わたしはもう一度本棚から『エヴァはおねえちゃんのいない国で』を取り出し、読んでいます。

(川崎市立小学校教諭)

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