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2006年2月1日

Vol.14『子どもとよむ日本の昔ばなし』

2005年11月に刊行された『子どもとよむ日本の昔ばなし』には、読者から多くの声が寄せられています。中でも多い昔話への疑問に、監修の小澤俊夫先生がお答えします。

昔話のQ&A   


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昔話は“むかし”“あるところに”で始まり、時間も場所も特定されません。『したきりすずめ』より

Q1.昔話は本当にあった話なのですか。民話や伝説とは違うのですか。

A.昔話は、口伝えで語られてきたうその話です。昔話に限らず世間に広まっている話を総じて“民話”、場所・時間・人物が特定され、聞き手に信憑性を与えるものを“伝説”と呼びます。日本では古事記などの伝説から、昔話が生まれることも多いそうです。

Q2.昔話はいつからあるのですか。

A.昔話がいつからあるのかを考えるのはとても難しいことです。あえて言うならば“人類が言葉を持ち、人に伝えるようになった時から”でしょう。ちなみに、現代の日本には約900ほどの昔話が存在します。

Q3.自分が子どもの頃に読んだ話と違っているのはなぜですか。

A.昔話は全国各地で同じ内容のものが伝えられていますが、その地方の風土や生活に合わせて、少しずつ変化しています。しかし、基本的に伝えたいテーマは変わりません。昔話では“富の獲得”、“幸せな結婚”、“身の安全”、といった結末が重要であり、そこに至るまでのプロセスは何でもありなのです。土地ことばや言い回しの違いからも、聞き慣れないと感じることがあるのでしょう。

Q4.「とんぴん からりん ねっけど」などという、物語の最後につく“結末句”には、言葉自体に具体的な意味はあるのでしょうか。

A.「この話はうそですよ。」という意味合いをもつ結末句には、もともとは具体的な意味があったようです。しかし、だんだんと言葉1つ1つの意味は不明確になり、現代ではその土地の人でも具体的な意味はわからないようです。けれども結末句は、どの地域の物語にも必ずあります。“うそ”の話である昔語へ、聞き手が深く追求するのをけん制するのために必要なのです。

監修者プロフィール

小澤俊夫
1930年中国長春生まれ。小澤昔ばなし研究所所長、昔ばなし大学主宰。ドイツ文学者、筑波大学名誉教授。
主な著書:『昔話の話法』『日本の昔話全5巻』『グリム童話の誕生』『働くお父さんの昔話入門』他多数。

Q5.残酷な話が多いように感じるのですが……?

A.昔話が特に残酷であるとは思えません。昔話の持つ残酷さは、人間が実際にこの世の中で持つものと同程度です。昔話では、あえて克明に残酷な描写がされることはありません。昔話はファンタジーと写実が上手く融合して成り立っています。その根底に流れているテーマは、人の生活に基づくノンフィクションなのだと言えるでしょう。

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